専門学校 健祥会学園
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“自分ごと”として向き合う力を育む 【作業療法学科1年】

作業療法学科では、VR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)を活用した学びを取り入れています。
今回、1年生たちは発達障害を抱える方の「見え方」や「聞こえ方」「考え方」を疑似体験しました。

VRと聞くと、ゲームの世界を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし医療や福祉の分野では、他者の視点や感覚の違いを体験的に学ぶための有効なツールとして活用が進んでいます。

教室では、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれる機器を装着し、感覚の揺らぎ、周囲のざわめきなどをリアルに体験。

過剰な刺激、集中できない――そんな状態を仮想的に体験することで、「なぜうまくいかないのか」「なぜ失敗してしまうのか」を、頭だけでなく“感覚”で理解していきました。

一生懸命やっているのに、どうしてもうまくできない。
そんな状況に戸惑う“当事者の気持ち”を、学生たちはリアルに感じ取っていたようです。 「これ…自分でもパニックになりそう…」と声を漏らす学生の姿もありました。
思わず胸を押さえたり、息をのんだり、まるで“自分のこと”のようにハラハラする表情――それは、まさに「共感の芽」が育っている証だと思います。写真の中で学生が着用している白いアイマスクは、VRゴーグルの衛生面を保つための対策です。
感染対策にも十分に配慮しながら、安心して学べる環境を整えています。

作業療法士は、心と心をつなぐ専門職。
「どんなふうに見えているのか」「どんな気持ちなのか」――
“想像する力”を、こうした体験を通して育てていきたいと考えています。

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