基礎作業学Ⅰ【作業療法学科1年】

基礎作業学Ⅰ ~ドリームキャッチャー作りを通して学ぶ、心と作業の関係~
この授業は、作業療法士を目指すうえで重要となる「作業のもつ意味や効果」を、実際の体験を通して学ぶことを目的としています。
今回の制作では、学生たちが糸を巻き、結び、模様を整えながら、ひとつずつ丁寧に作品を仕上げていきました。
単調に見える繰り返しの作業にも、実は心を落ち着け、集中力を高める効果があります。
そして、完成に近づくたびに得られる「できた!」という達成感――
これは、**自己効力感(自分にもできるという感覚)**と呼ばれ、作業療法の大切な目的のひとつです。
また、教室内では学生同士が自然に声をかけ合い、
「糸が絡まったよ」「こうやるときれいに見えるよ」と、協力しながら進める姿も見られました。
共同作業の空間そのものが、心を和らげ、人とのつながりを感じる貴重な時間となっています。
作業療法では、こうした“手を使った創作活動”を通じて、
身体的なリハビリだけでなく、心の安定や社会的な関わりの回復をめざします。
この授業での経験は、学生たちにとって、作業療法士としての視点を深める第一歩となりました。
今後も、本学では実践的かつ温かな学びの場を大切にしながら、
学生一人ひとりが将来の専門職としての成長を実感できる授業を展開してまいります。

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